臨床心理士が行う相談・カウンセリング~心理臨床室~
当院では、全国でも珍しく、産科専門の複数の臨床心理士を配置しています。 臨床心理士は各科と連携しながら、「臨床心理学」と「発達心理学」をあわせもった視点から、患者さんの妊娠・出産・子育てをサポートする役目を担っています。 妊娠について、出産について、産後間もないころの赤ちゃんへの対応について、また一方お母さん自身のお気持ちについて、そしてその後、お子さまに寄り添っていくとき、 判断に迷うとき、心配事を抱えたとき等々、「親」としての心の糸がもつれるとき、 どうぞ安心して「心理臨床室」をご利用下さい。
臨床心理士が妊娠中期を迎えられたすべての妊婦さんに、15分程度の短い心理相談を実施しています。
これにより妊娠期間の心配、仕事と妊娠との両立、産気づいた日のご家族間の連携の仕方、ご出産やその後の育児の不安、パートナーやご家族にどんなふうにお手伝いをお願いすればいいか・・・等々、臨床心理士が、お話を聞かせていただきながら、ご一緒に見通しをたてていきます。
出産の日までと、その後に始まる子育てを一緒にイメージしてみましょう。
ご出産後の入院中の時期は、ホルモンバランスの崩れから起こるマタニティブルーや、産後独特のうつ的な気分に出会うことも珍しくありません。
心理士がお部屋を訪問し、ゆっくりお話をお聞きしサポートを行います。
「産後2週間健診」と「産後1ヶ月健診」では、お母さん自身の心持ちや、赤ちゃんに対する気持ちについてのチェックリストをもとにしながら、お家に帰って過ごされてきた期間の状況についてお尋ねしスタートしたばかりの育児を心の面からサポートします。
また、上のお子さんの赤ちゃん返りなどの微妙な変化なども大切にしてあげなくてはなりません。臨床心理士がご一緒によいアイデアを見つけていきます。
思春期の第二次性徴や更年期障害などをはじめとして、ライフサイクルの上での性機能の変化が不安や抑うつ的な気分などを引き起こすことがあります。
このような心理的な動揺について医療スタッフとタイアップしながら、カウンセリングによるサポートを行います。
お子さんのすこやかな発達をご家族一緒に見守ります。 お子さんが、年齢や月齢の発達段階にふさわしい発達課題をどの程度クリアしているかをご家族と一緒にチェックした上で、心配ごとがある時は寄り添いながら発達の経過などを検討していきます。関連する専門機関の利用などについても一緒に考えましょう。
乳児期や幼児期、学童期の子どもたちは、困った行動や癖のようなものを見せたりすることがあります。不登園や不登校などに至ることもあるでしょう。また、お母さん達は子育てがうまくいかないと感じてしまうことを経験することも、よくあるものです。小児科医の診断を経た上で、心理スタッフがご相談や観察を通してサポートをさせていただくこともあります。