三宅医院生殖医療センターでは、
まずしっかりと検査を行い、
お一人おひとりの身体の状態を丁寧に診断し、
それぞれにあったアプローチで
治療を開始します。
最善な治療を行うことで無駄な時間を
最小限にすることが妊娠への近道です。
治療の進め方
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はじめての不妊治療
- ・不妊治療とは
- ・検査
- ・二人目不妊
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男性不妊
- ・泌尿器科
- ・精巣精子回収法(TESE)
- ・精巣精子を用いた顕微授精(TESE-ICSI)
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不妊治療一般スケジュール
- ・タイミング指導法
- ・人工授精(AIH)
- ・体外受精・胚移植(IVF-ET)
- ・顕微授精(ICSI)
- ・胚凍結保存・凍結融解胚移植
-
特殊技術・検査
- ・DFI検査
(精子DNA断片化指数検査) - ・着床前診断(PGT-A)
- ・精子凍結保存
- ・卵子凍結保存
(医療的適応) - ・生殖外科治療
- ・タイムラプス型インキュベーター
- ・子宮内膜着床能検査(ERA)
- ・子宮内膜胚受容期検査(ERPeak)
- ・EMMA/ALICE
- ・子宮内フローラ検査
- ・レンズフックCA0
- ・IMSI
- ・PICSI
- ・DFI検査
検査から始める不妊治療
不妊治療を始めるにあたり、
いくつかの検査を行ってその原因を探る事が必要です。
そこで当院における検査の流れをご説明いたします。
スクリーニング検査スケジュール
- 初診時検査
- ◎超音波検査 ◎子宮膣部癌検査 ◎甲状腺ホルモン(TSH,FT4)
◎クラミジア抗体(IgG, IgA) ◎糖代謝(血糖) ◎AMH(抗ミュラー管ホルモン)
◎血算(貧血) ◎風疹抗体(岡山在住の方は公費助成あり)
初めに行う基礎的な検査です。
最初に行う検査について月経周期に沿って行います。
赤ちゃんはご夫婦のもとにやってくる命の贈り物です。
検査はご夫婦で受けられることをお勧めします。
治療の一般的スケジュール
女性の年齢や不妊原因によって治療方針が変わります。
不妊期間が2年以上の方、37歳以降の方には
早めのステップアップ ART(体外受精)をお勧めしています。
不妊治療には、適切な時期のステップアップが重要です。明らかな原因が無い場合は、まずはタイミング療法、つぎに人工授精、そして体外受精・顕微受精と進みます。不妊検査により明らかな原因があれば、段階的なステップアップを行わず、それに応じた治療が行われます。
三宅医院をお選びいただける理由
実績
受診について
- 予約システム@linkで「診察(当院不妊外来初めての方)もしくは、(6カ月以上間が空いた方)の来院目的を選択しご予約をお取りください。 当院診察券をお持ちでない方は、「ご利用登録」におすすみください。
- 2回目以降のご予約は予約システム(@link)でのご予約が便利です。WEB、または、アプリから予約可能です。
- アプリをご利用の方は、診察のお呼び出しがスマホに通知されるため、お車でお待ちになることも可能です。
- プライバシーを配慮し、診察のお呼び出しをお名前ではなく診察券番号とさせていただいております。
FAQ
よくあるご質問
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Q.01
初診での受診希望ですが、
いつ予約を取れば良いでしょうか?
生理中でも大丈夫でしょうか?
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Q.02
パートナーとは未婚や事実婚ですが治療ができますか?
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Q.03
不妊治療は夫婦で受診した方が良いでしょうか?
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Q.04
2人目希望ですが、子どもを病院に連れて行っても良いですか?
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Q.05
主治医制ですか?
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Q.06
紹介状または以前の検査データは必要ですか?
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Q.07
月経の1日目はいつから数えたら良いですか?
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Q.08
初診時の所要時間はどれくらいですか?
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Q.09
初診時の持ち物はなんですか?
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Q.10
初診の予約方法を教えてください。
採卵について ~よくあるご質問~
概要・アクセス
はじめての不妊治療
【不妊治療について】
「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。しかし、女性に排卵がなかったり、子宮内膜症を合併していたり、過去に骨盤腹膜炎などにかかったことがあったりすると妊娠しにくいことが分かっています。このような場合は、上記の定義を満たさなくても「不妊かもしれない」と考えて検査や治療に踏み切った方が良いこともあります。
また、男女とも加齢により妊娠が起こりにくくなることが知られており、治療を先送りすることで成果が下がるリスクを考慮すると、すぐに治療したほうが効果的である場合もあります。全く病気とは無縁で病院を訪れることのなかったカップルにとっては、不妊ではないかと考えただけで大きな不安をお持ちになることと思います。
まずは健康であることを確認し、人生のプランをたてるために、産婦人科医にご相談ください。
(日本産科婦人科学会HPより)
不妊症の原因
不妊の原因にはいくつかあり、女性側に原因がある場合、男性側に原因がある場合、女性と男性両方に原因がある場合があります。その割合は
卵巣因子が20.5%、卵管因子が20.4%、子宮因子が17.6%、免疫因子5.2%、 男性因子が32.7%という調査結果があります。
(日本受精着床学会・倫理委員会:非配偶者の生殖補助医療による不妊患者の意識調査.2004:21:6-14)
【検査】
不妊の検査は、妊娠しにくい根本的な原因がないかどうかを調べるものです。男性と女性、それぞれの検査があります。検査で妊娠しにくい原因が見つかれば、それをおぎなう治療をして妊娠・出産を目指します。検査をせず治療を行うことは、結果的に妊娠へ道のりを遠回りすることになりかねません。女性の検査は、月経周期に合わせて行われます。一通りの検査を終えるまでに、1~2カ月ほどかかりますので、1周期1周期を大切に、各時期に行える検査を進めていきましょう。
【二人目不妊】
お一人目は自然に妊娠できたのに、お二人目がなかなかできない。そのような状態を『二人目不妊』と言います。二人目不妊の定義は、「一人目の産後の母乳期間を終了してから、避妊をせずに夫婦生活を続けているにも関わらず1年以上妊娠に至れない状態」のことを指します。
女性の場合は、年齢と妊娠率との相関関係があるため、不妊治療のスタートは早いに越したことはないのですが、一人目を自然に授かった方は、「そのうちに妊娠できるはず」と誰もがそう信じて疑わないため、クリニックを受診するのは、出産後2年程経過してからのケースが多くなってしまいます。
排卵、卵管、精子の状態、性交渉のタイミングなどが主な原因となります。
検査等で原因が分かればアプローチ方法も明確になり、納得して治療を受けていただくことができますのでまずは、一度ご相談にお越しください。
お子さんと一緒に来院される場合は、たいよう保育園の無料託児をご利用いただき、受診をしていただけます。
男性不妊
【男性不妊外来】
お子さんを望んで1年以上たっているのであれば、不妊症です。
不妊症は、病院で検査治療が行えます。不妊の原因が男性因子(精子の状態が悪い)である男性不妊であることが意外に多くあります。一人お子さんがおられる方でも、受診していただくと、精子の状態が、あまりよくないことが判明することがあります。
妊娠が成立するためには、精子と卵子が出会い、受精が成立し、子宮内に着床することが必要です。男性側に必要とされることは、精子が受精の場である卵管までたどりつくことです。
一般的に精子は2億匹ぐらいいます(1mlあたり5000万~1億)。
これらが自動運動をして、受精の場である、卵管膨大部に着く頃には100匹ぐらいになり、最終的には、1匹の精子が1匹の卵子と受精することになります。
その過程のどれかひとつにでも異常があると、受精卵ができなくなります。
不妊治療は、カップルで行っていただくものなので、なかなか子どもができないなと思うのであれば、女性だけでなく、男性の受診も勧めています。
【泌尿器科】
男性不妊には、精子に問題がある場合だけではなく、勃起や射精に問題がある性機能障害も含みます。原因としては、精子を造る機能に障害がある、いわゆる造精機能障害が多いのですが、どこに問題があるのかを突き止めることが重要です。その原因によって、治療法も大きく変わってくるからです。
【精巣精子回収法(TESE)】
精巣内精子採取(TESE)は、無精子症の男性患者様に対して精巣内から直接精子を採取する方法です。
【精巣精子を用いた顕微授精(TESE-ICSI)】
精液の中に精子が見つからない場合、精巣から直接組織を採取して精子を探す方法を、「TESE」といいます。このTESEによって得られた精子で顕微受精(ICSI)をすることにより、無精子症と診断された方でも妊娠の可能性が高くなりました。
不妊治療一般スケジュール
【タイミング法】
排卵の直前がもっとも妊娠しやすい時期ですから、夫婦生活のタイミングを排卵にあわせていただくのが妊娠への第一歩となります。
基礎体温は卵巣でのプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を反映しています。排卵前にはプロゲステロンはほとんど分泌されていませんが、排卵すると卵巣に黄体ができてプロゲステロンが分泌されるようになります。このプロゲステロンに体が反応して体温が0.3~0.5度上昇します。これが基礎体温が低温期と高温期の2相性を示す理由です。
以前は基礎体温が低温から高温に移行する日が排卵日と考えられていました。しかし、実際に基礎体温と排卵日の関係を調べてみると必ずしもそうではないことがわかってきました。
基礎体温と排卵日の関係は大きく分けて
(A)基礎体温があがる2~3日前に排卵する
(B)低温相の最終日に排卵する
(C)基礎体温があがってから排卵する、の3つのタイプがあります。
したがって基礎体温だけで排卵日を特定するのは困難です。
排卵が近づくにつれて卵胞の大きさが大きくなるっていきますが、卵胞の大きさが20mm前後になると排卵がおこることがわかっています。
ですから、超音波で卵胞の大きさを測定すると排卵日の予測に役立ちます。
【人工授精(AIH)】
排卵の時期に合わせて、子宮の入り口から管を入れて精液を子宮内へ直接注入する方法です。AIH(Artificial Insemination of Husband)と呼ばれることも多く、通常タイミング療法の次のステップで行う治療法となります。
人工授精という名前だけを聞くと人工的な感じがしますが、タイミング療法との違いは精液が入るところだけでありむしろ自然妊娠に近い方法といえます。タイミング療法の場合は子宮の入り口手前まで精液が入りますが、人工授精の場合、もう少しだけ奥の子宮内へ精液を注入します。精液が子宮内へ入った後は自然妊娠やタイミング療法と全く変わりません。卵管がしっかり通ってなければなりませんし、卵管内で自然の受精が起こらなければ妊娠することは出来ません。よって、赤ちゃんへの影響もなく、副作用もほとんどありません。自然妊娠やタイミング療法に近い治療法と考えてください。
【体外受精・胚移植(IVF-ET)】
体外受精とは、正式には体外受精-胚移植(IVF-ET)という治療法で、卵子を採取し、体外で卵子に精子を受精させ、受精卵を作成し、これを子宮内に戻す治療法です。
【顕微授精(ICSI)】
受精において精子は卵子の透明帯を自力で通過し、卵細胞に到達します。しかし何らかの原因により、受精がうまくいかないこと(受精障害)があります。顕微授精は、マイクロマニピュレーターという器械を用いて、非常に細いガラス管に精子を1つだけ吸引し、これを直接卵細胞質に刺し入れ、受精を促進する方法です。(この技術は厳密には精子が卵子の中に進入するのを補助する技術なので、全ての精子と卵子が受精するわけではありません)
【胚凍結保存・凍結融解胚移植】
凍結融解胚移植法とは、体外受精や顕微授精でできた胚を凍結保存しておき、採卵した周期とは別の周期に融解して子宮内に移植する方法です。
特殊技術・検査
【DFI検査 (精子DNA断片化指数検査)】
精液中に存在するDNAの損傷した精子の割合を調べる検査です。 DFI(精子DNA断片化指数)とは、精子の頭部に格納されているDNAの二重らせん構造の鎖がちぎれてしまった精子が精液中に存在する割合のことで、 精子の質をはかる指標として用いられます。DNAの損傷した精子は、受精しても胚の発育が正常に行われなかったり、妊娠率の低下、流産率の上昇につながります。
【着床前診断(PGT-A)】
体外受精 により得られた受精卵(胚盤胞)の細胞を用いて染色体検査や遺伝子検査を行う技術のことを着床前検査(PGT)と呼びます。 PGTには、PGT-A(受精卵の染色体数の検査)、PGT-M(特定の遺伝子異常により引き起こされる遺伝子疾患の検査)、PGT-SR(染色体の構造異常による異数性の検査)があります。 胚移植が成功しない、または妊娠成立しても流産となってしまう原因として、受精卵の染色体数の異常があります。PGTで染色体数の検査を行うことで染色体数異常の無い(少ない)受精卵を選択し移植することができます。
【生殖外科治療】
当院グループ施設である三宅おおふくクリニックで、MRI・子宮鏡・腹腔鏡などの検査や治療を行います。
【精子凍結保存】
将来の妊娠に備えて精子を凍結し長期間保存する方法です。精子の状態が不安定な場合や、採卵当日に都合がつかない場合などに有効です。
【卵子凍結保存(医療的適応)】
将来の妊娠に備えて卵子を凍結し保存する方法です。がん治療前などの医学的卵子凍結と、年齢による妊娠成績の低下に備える社会的卵子凍結があります。
<先進医療>
【タイムラプス型インキュベーター】
タイムラプスとは、1枚ずつ撮影された写真をつなぎ合わせて、コマ送りにする撮影手法のことです。
インキュベーターはこの撮影が可能な内臓カメラと顕微鏡を備えたインキュベーターをタイムラプス型インキュベーターと呼びます。
従来型のインキュベーターと比べて、胚へのダメージが少ないことや、受精判定や良好胚の選択に役立つ情報を多く得られるといったメリットがあります。
【子宮内膜着床能検査(ERA)・子宮内膜胚受容期検査(ERPeak)】
子宮内膜が胚を受け入れやすい最適な時期を調べる検査です。これにより、胚移植のタイミングを個別に調整し、着床率の向上を目指します。
【EMMA/ALICE(子宮内膜マイクロバイオーム検査/感染性慢性子宮内膜炎検査)・子宮内フローラ検査】
子宮内の細菌環境を詳しく調べる検査です。結果により抗生剤などで治療を行い、妊娠に適した子宮内細菌環境を整えることで妊娠率の向上を目指します。
【膜構造を用いた生理学的精子選択術 (レンズフックCA0)】
正常と思われる精子でも、DNAの二重らせん構造が損傷していることがあります。
これを「精子DNA断片化」といいます。
通常、精子の選別法には、遠心分離や化学的な処理を用いていますが、これらによって精子DNAの断片化が起こる可能性が指摘されています。
精子DNAの断片化があっても通常、受精後に卵子の修復機能により修復されますが、卵子のDNA修復機能が低下している場合には修復しきれず、受精後の胚発育や妊娠率に悪影響をもたらす可能性があります。
レンズフックCA0は、化学物質や遠心分離を使用せずに、特殊な膜で精子を選別する方法で、従来よりも精子DNAの断片化を軽減することができ、胚盤胞到達率・妊娠率の向上、流産率を低下させる効果が報告されています。
【強拡大顕微鏡を用いた形態学的精子選択術 (IMSI)】
IMSIとは、通常の顕微鏡の拡大率では判断できない精子の形態異常を調べる精子の選択方法です。
通常の顕微授精 では約400倍の顕微鏡で精子を選びますが、IMSIでは強拡大(約1000倍)の顕微鏡を用いて、高倍率で精子の形態観察を行い、形態良好な精子を選択し、ICSIに用います。
着床率、生産率が高くなることが期待されています。
【 ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術 (PICSI)】
IPICSIはヒアルロン酸を利用し、顕微受精に使用するDNA損傷の少ない成熟した精子を選別する方法です。PICSIにより顕微受精に適した精子を選別することで、受精率、胚盤胞率をあげ、妊娠率の低下、流産率を低下させる効果が期待できます。
※詳細は三宅医院HPでご確認ください。
初診時
不妊検査の説明と超音波検査
〈約1カ月〉
クラミジア抗体検査・ホルモン検査・
子宮卵管造影検査・精液検査・
抗精子抗体検査など
タイミング指導
◎基礎体温測定 ◎排卵日チェック(超音波検査)
〈3〜6カ月〉
自然の排卵または排卵誘発剤
(のみ薬 or 注射)を使用
超音波検査で排卵日を予測し、
性交渉のタイミングをとる治療
人工授精(AIH)
◎基礎体温測定 ◎排卵日チェック(超音波検査)
〈3〜6回〉
自然の排卵または排卵誘発剤
(のみ薬 or 注射)を使用して超音波検査で排卵日を
見つけて効率よく子宮腔内へ精子を注入する治療
※対象:卵管の通りがよく、精液所見の良好な方で、
タイミング指導を6周期されても結果が出ていない方や
性交渉のタイミングがうまく取れない方(EDなど)
高度生殖補助医療
(ART)
※ご夫婦で体外受精説明会にご参加ください。
体外受精(IVF-ET)
卵子を体外に取り出して受精させ、
胚(受精卵)を子宮腔内に戻す治療
顕微授精(ICSI)
顕微鏡下で卵の中に精子を入れて授精させ、
胚(受精卵)を子宮腔内に戻す治療
治療法は患者さんのお考え、年齢や不妊原因などによって異なります。
患者さんが妊娠していただける最善の治療法をご提案し、ご妊娠・ご出産までのサポートをさせていただきます。
その他の検査・治療など
- ◎習慣流産・不育症の検査と治療
- ◎男性不妊外来
- ◎精巣生検・精巣精子回収(TESE-ICSI)
- ◎精子・胚凍結保存
- ◎不妊看護相談
- ◎栄養相談
- ◎心理カウンセリング
- など
- ■三宅おおふく クリニック
- ◎MRI検査
- ◎子宮鏡検査
- ◎腹腔鏡検査・手術
※体外受精関連の治療は特定不妊治療支援事業の助成金制度があります。