喘息の既往のある女性が妊娠すると心配されるのが、発作やお薬による胎児への影響だと思います。
また、妊娠により初めて喘息になってしまう方もいます。
妊娠中の喘息は、どのようなことに気を付けていくとよいのでしょうか。
喘息とは?
気道の炎症が続く病気です。
空気の通り道である気道に炎症が起こると、気道の粘膜のむくみや筋肉の収縮により気道が狭くなってしまうことで起こります。
症状は?
・繰り返し起こる咳
・突然起こる息苦しさ
・喘鳴(呼吸するときにゼイゼイ、ヒューヒューと音がする)
※とくに夜間や早朝、症状が出やすい傾向にあります
こういった症状が特徴的ですが、風邪や気管支炎により同じような症状が生じることもあるため、きちんと診察を受けましょう。
なぜ喘息が起こるのか?
様々な原因がありますが、妊娠中は免疫力の低下によりウイルスや細菌などに対してアレルギー反応を起こすケース、気温の変化やストレスなどが発作の引き金となるケースがあります。
胎児への影響は?
喘息の発作が起こると、母体は息苦しさを感じます。それに伴い胎児は母体から酸素をもらっていますので、胎児が低酸素状態になってしまうことが考えられます。
コントロール不良の場合、低酸素状態が原因で早産・低体重・先天異常の頻度を上昇させることがあります。
治療をきちんと受けましょう☆
妊娠中の喘息薬は基本的に吸入薬(ステロイド)を使います。
吸入ステロイドは、気管支のみに効きますので催奇形性がなく安全とされています。
重症の場合は、胎盤通過の少ないステロイド薬の投与も行うことがあります。
☆妊娠中であることを伝え、適した治療を受ければ心配ありません。
副作用を恐れて自己判断せず、治療を受けることが大切なのです。