風疹ウイルスに対する免疫(抗体)を持っているかどうかを調べる血液検査が妊娠初期に受ける検査に含まれていることが多いです。 風疹抗体の値が8倍未満、8倍、16倍であれば、ママが今までに風疹にかかったことがないか、ワクチン接種を受けたことがない可能性が高く、今後風疹に感染する可能性があります。
妊娠中にママが風疹ウイルスに感染すると胎盤を通して赤ちゃんにも感染することがあります。赤ちゃんに感染すると、先天異常を生じる場合があり、これを先天性風疹症候群(CRS)と呼び、主に白内障や心奇形、難聴といった症状があります。
CRS発症のリスクは妊娠初期ほど高く、妊娠12週未満で風疹ウイルスに感染すると80~90%の確率で赤ちゃんに感染し、そのうち90%以上がCRSを発症します。妊娠18週以降では胎児への影響はほとんどありません。
ママが感染したからといって、必ずCRSを発症するわけではありませんが、風疹の免疫が16倍以下のママは妊娠中に風疹にかからないように注意しましょう。妊娠中は予防接種ができませんので、人ごみや子どもの多い場所を避け、家族にも風疹ワクチンの接種をすすめましょう。そして、次の妊娠に備えて産後に予防接種を受けることをおすすめします(予防接種後2~3か月は、避妊が必要です)。