糖尿病と診断されたことがない女性で、75g経口糖負荷試験において1つ以上異常値がでた場合を『妊娠糖尿病』といいます。
《妊娠糖尿病の影響》
母体に与える影響以外にも、胎児・新生児に与える影響もあるため、速やかに食事療法を開始し、血糖コントロールをする必要があります。
母体・・・・流早産、妊娠高血圧症候群、糖尿病合併症、将来的な糖尿病の発症
胎児・・・・子宮内胎児死亡、心肥大、先天性奇形、巨大児
《妊娠糖尿病になりやすい因子》
・尿糖が続けて陽性の方
・ご家族に糖尿病の方がいる方
・肥満
・過度の体重増加
・巨大児を出産したことがある方
・35歳以上の妊婦さん など
妊娠糖尿病と診断された方は将来的に糖尿病に移行するといわれ、その割合は10年後に約30%、20年後に50%以上です。
産後2~3か月ごろにもう一度75g経口糖負荷試験を行うことが必要です。その後も、定期的な内科管理を受けることが大切です。