食物繊維について
食物繊維は便秘改善だけでなく、コレステロールの排出や血糖上昇を抑制するなどの働きがあります。しかし、現在は食の欧米化などに伴い日本人の食物繊維摂取量は、減少してきています。1日に必要な食物繊維量をしっかり摂り、妊娠中の便秘や脂質異常症、妊娠糖尿病などを予防しましょう。また、産後には生活習慣病予防として不足しないように気をつけましょう。
食物繊維の種類
食物繊維には2種類あり、それぞれ違った特性があります。どちらかに偏るのではなく、2種類の食物繊維をバランスよく摂りましょう。不溶性・水溶性の摂取割合は2:1が理想的です。
食物繊維の目標量(18~69歳)
男性20g以上 女性18g以上
※日本人の食事摂取基準(2015年版)より
水溶性食物繊維
【特徴】
・食後の血糖上昇を緩やかに
・余分なコレステロールを体外に排出
・消化の速度を緩やかにする
【多く含む食品】
・果物(ミカン、リンゴなど)
・芋類(里芋、さつま芋など)
・海藻類(昆布、ワカメなど)
・キャベツ、大根などの野菜
不溶性食物繊維
【特徴】
・便のかさを増やす
・腸内環境を整える
【多く含む食品】
・穀類(玄米、ライ麦)
・野菜(根菜類、きのこ類)
・豆類(大豆、大豆製品)
・エビやカニの表皮
食物繊維たっぷり!効率アップの食べ方
1.野菜を1日5品食べる!
食物繊維が多く含まれる野菜を1日350g以上摂るのが望ましいとされています。しかし毎回計量することは難しいので、目安として野菜料理を1日5品摂るように心がけましょう。小鉢の野菜料理は70g程度のものが多く、5品摂ると約350gの野菜を摂ることができます。*料理方法が重ならないようにしましょう。
2.玄米や雑穀を利用する!
ほぼ毎食とる主食に食物繊維が豊富に含まれていると効率よく摂取することができます。いつもの白米に、玄米や胚芽精米、雑穀などを混ぜて炊くのがおすすめです。玄米は白米に比べて約4倍の食物繊維が含まれています。パンはライ麦パン、そばは田舎そばなど色の濃い食品の方が、白い小麦粉など精製している穀類に比べ食物繊維が多く含まれています。
食品名(1食当たりの重量) | 食物繊維量(g) |
---|---|
切り干し大根(20g) | 3.6g |
かぼちゃ(100g) | 3.0g |
さつまいも(80g) | 2.8g |
バナナ(1本200g) | 2.5g |
たけのこ(ゆで100g) | 2.3g |
乾燥ひじき(5g) | 2.2g |
ブロッコリー(70g) | 1.8g |
にんじん(70g) | 1.8g |
ほうれん草(70g) | 1.8g |
ごぼう(40g) | 1.4g |
玄米(80g) | 1.2g |